片頭痛との上手な付き合い方
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 基準以外の確認の問診

10.
家族に同じような頭痛をもった人がいますか?

片頭痛は,遺伝的傾向が知られています。
しかし遺伝様式は不明であり、一卵性双生児でも一方にしか出現しない場合があるので、他の外的要因の関与も推定されています。

わが国での統計結果では、母親(53.1%)、父親(185%)、その他(同胞、祖父母など、19.4%)の家族歴が示されています。

11.
30歳までに頭痛が発症しましたか?

わが国での発症年齢の調査では、10歳までに15.4%、11〜20歳で44.8%が初発します。
21〜30歳までの27.6%を加えると、87.8%の症例は30歳までに初発してしいるのです。

31歳以上で初発したと申告する患者も軽度な頭痛はもっと若年期からあったようですが、明確な記憶がない、 頭痛は風邪などのせいだと思っていた、といった患者が多いので、ほとんどの症例が30歳までに発症しているといえるでしょう。

12.
空気の悪い入ごみ、発熱、飲酒、運動後、炎天下、緊張が緩んだとき、寝過ぎたとき、 昼寝、月経などで頭痛が誘発されたことがありますか?

血管拡張をきたす条件下で誘発されやすい。酸素濃度が低下する入ごみでは、酸素摂取のため頭部血管の拡張が予測されます。
多いのは緊張緩和時で、交感神経の作用が低下した結果、血管拡張をきたすためであると考えられています。

"休日の頭痛"も同様な原因によると考えられます。ストレスはしばしば強調されますが、現実にはストレスのかかる最中には少なく、 ストレスから解放されたときのほうが多いです。

食物は、チラミン、フェニルチラミン含有物などで誘発することがありますが、食物性片頭痛は、アルコールを除けば日本人では外国人に比較すると少ないようです。

13.
1か月当たりの頭痛の発作回数はどのくらいですか?(いったん現れた痛みが2〜3日続いたとしても、それは1回と数えてください)

臨床統計の結果3》では,1回/月末満が7.3%、1〜4回/月が46.8%、5〜8回/月が11.31%で、1〜4回の患者が約半数を占めます。

一般に年齢とともに回数が増加し、−部の患者は慢性連日性頭痛へ移行します。

14.
頭痛発作が夜間に現れたり,朝起きたときにすでに痛くなっていることがありますか?

機能性頭痛のうち、夜間に頭痛発作の発現をきたすのは、群発頭痛と片頭痛のみです。
一般に群発頭痛では深夜の就寝中に起きることが多いですが、片頭痛では明け方に痛みで目が醒めたり、起床時にすでに頭痛が現れていることに気づく患者が多いです。

※小児片頭痛では朝から出現する患者の比率が成人よりも高いです。

15.
妊娠中,頭痛は軽くなっていましたか?

統計結果では,妊娠中頭痛発作が消失した症例が720%、軽減したのが18.9%でした。
産後頭痛が再来するときには、概して妊娠前より頭痛が強くなることが多いです。

産後すぐに頭痛が現れることもありますが、授乳期まで頭痛の少ない状態が持続する患者も少なくありません。
ただし妊娠初期には頭痛が消えない患者もいます。

16.
血圧は低めのほうですか? 頭痛のときに下痢気味になることはありませんか?

偏頭痛患者の血圧は概して低く、最高血圧は13.1%が1OO mmHg以下、28.0%が101〜110mmHg、 31.1%が111〜,20mmHgです。
また頭痛発作時には下痢、軟便を呈する症例が少なくないほか、頭痛発作時の微熱、起立性低血圧、四肢冷感、動揺病(乗り物酔い)など 自律神経系由来と考えられる症状を呈する患者が少なくありません。

17.
痛いとき、こめかみや頚動脈を圧迫すると,痛みが和らぎますか?

頭痛発作中に当該血管(おもに側頭動脈など)を用手圧迫すると、痛みが軽減します。
頭蓋内血管での痛みが予測されるときには、頚部にて総頚動脈を横突起に向かって圧迫するとよいでしょう。 圧迫している間だけは頭痛が軽減します。
ただし小児では圧迫で軽快しない場合があると論じる文献もあります。

18.
若いときに比べて頭痛が軽くなってきましたか?

片頭痛は高齢化とともに痛みの程度が軽減して、回数が多くなってきます。
一時的には慢性連日性頭痛となる患者もいますが、さらに高齢化すると頭痛の出現が減ったり、消失したりします。
これは動脈硬化によって血管拡張が起こりにくくなるからではないかとの推定もあります。概して60歳を過ぎると偏頭痛患者の受診率がかなり減少します。

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